夫源病

石蔵文信さんが夫源病という本を出されています。
更年期障害で悩んでおられる御婦人が沢山おられて決定的な治療の方法がない。
沢山の御婦人に相談を受けて感じたことは、男性の何気ない言動や行動に傷ついて、不安を抱えながら耐えて家庭を支えている女性がいる。そのことが更年期を更に深刻にさせる一因になっているということです。
私が行きつけの喫茶店で、熟年の女性の方々がご主人の話をされる時は、ご主人のことをみそかすに言われます。
親しいので、最初は誰もが好きで一緒になったはずなのに、なんでそんな風に言うの、どちらに原因があってそうなるのと聞きますと、異口同音に「そりゃ主人や」と答えられます。
 例えば食事を例にしますと、ご婦人方が「今日何にしようかな」と考えるのは大変なのです。
この大変さを理解している男性がどれほどいるでしょうか。
 苦労して食事の支度をします。それでも平気で何の連絡もしないで遅くに帰ってくる。そして折角支度しているのに食べない人もいる。遅くなりそうな時は何時までに連絡入れるから、その日は支度をしなくていいと、事前に打ち合わせもしなくて平気でそんなことをする。気まぐれで遅く帰ってきた時に何かないかと言う。
 食事を頂いても「美味しかった」の一言も言わない。

美味しかったと言わないのは、感謝の念は勿論ない。俺は外で仕事をしているのだから、食事ぐらいきちっと支度をして当たり前と、妻の家事をそんなものぐらいと下に見ている。
そんなことを何十年も繰り返しているのです。当初はどんなに好きで一緒になっても当然嫌になるわね。
 一緒にいても嬉しくない楽しくない疎ましいだけや、そう考えている女性は沢山います。
知らないのは男性だけです。
 一緒にいても嬉しくない楽しくない疎ましいだけなのに、夫の面倒は見なくてはいけない。
我慢して耐えている女性がいる。これはほんの一例ですが、そういうことから更年期が深刻化するのではないかと書かれているのではないでしょうか。読んではいませんが、長年女性を相手に仕事をしてきていますので、私にはよくわかります。