初冬の夕暮れ


秋も深まり初冬の頃ともなりますと、日は早くに傾きて暗くなる。
秋は釣瓶落としに日が傾くので夕暮れは一段と暗さを増し寂しさを増幅させる。
通りには人通りも少なく静寂が心細さを募らせる。
独り住まいは本当に寂しい。
 ある飲み屋のママが、親しく話の出来る間柄ですから、「そんな極道の男やったら別れたらいいのに何で別れへのや」と私は言いました。
「あのなー店が終わって家に帰るやろう。深閑とした部屋に入って自分で灯りをつける。ただいまと声をかける人もいない。勿論お帰りを言ってくれる人もいない。それは寂しいよ」「そんな寂しい思いをするのだったらどんな極道な男でもいないよりはましやねん。幸せな人にはそんなことは分かれへんねん」とママがいいました。
 ママの言う、なんともいえない寂しさは,私も20年間独り暮らしでしたのでよくわかります。本当に寂しいのです。
 東北で震災に遭われて家族を亡くされた方々は、昨日までは賑やかで楽しかった。その環境が一変して今は一人住まいという方もおられます。
一人に成られて初めてこの秋の夕暮れを味わっています。どれほで寂しいことでしょうか。
この寂しさを理解できる政治家がいるでしょうか。
上に立つ人間は知識人よりも徳人が成らなければいけないね。リーダーは人の心の痛みをわかる人でなければだめだね。腹立たしいを超えて情けなく悔しいね。
口先ばかりで命賭けるような人はいないね。
国民が政治離れするのも当たり前やね。
だけど皆んな、無関心で放って置いてはますます悪くなるよ。