芸術と遊び

芸術という言葉の意味は「美」を伝える手段ということです。美とは五感によって感じ取ったものによって心に高尚な感情の高まりを覚えることです。
人は高尚な気持になって、「よしこれから悪いことをしてやろう」という人はいません。心地良い気持ちになれば「よし自分もこれから頑張るぞ」という善なる心が湧出してきます。
 善悪の基準は社会です。非社会的行為は悪で、社会的行為は善です。「よしこれから自分も頑張るぞ」という気持ちになって実践をすれば、自身の生活向上につながるだけでなく直接、間接的に社会のために役立ちます。芸術の素晴らしさというのは、人の心を善なる方向に誘導してくれるから偉大なのです。

それが理解できれば前向きに善なる心につなげる行動を起こすことが大切です。
 昔し高度成長で経済が発展をしてきた時代に、多くの人が海外旅行をするようになりました。その現象を見て森繁久弥さんが、独特のジョークで「外国に小便をしに行って何になる」と雑誌に記述されたことがあります。
 遊びはリクリエーションの一環です。リクリエーションはリ・クリエートで創造、創作活動に戻るというものです。

ですから例えば旅行に行ったならば、様々なものを見分して「あーよかった、楽しかった」という気持ちになってリフレッシュ出来たならば、よし明日からまた頑張るぞという気持ちになって実践をしなければいけないのです。

リクリエーションはそうでなければいけないのですが、「あーよかった、楽しかった」だけに終わってしまっている人が多いように思えるので、それを皮肉って言われたのです。
 豊かになった現在はそういう人がおおいですね。

豊かになってくれば感動が薄れてきてしまって、気晴らしだけが目的で、明日の創作活動につながっていないお金の使い方をする人が増えてます。
 人が自分のお金をどう使おうと勝手ですが、癒しだけで終わらずに、明日の充実に結びついてこそ、遊びにも価値が生じてくるのだという理解が大切です。