人世は数式No8

何が一番永続性のある大きな喜楽か。それは自己の存在価値が承認されるということです。

 そしてそういう喜楽は自分の心掛け次第で永続していきます。
 お金で得れる喜楽は刹那的に消え去って行きます。世の中は良く出来たもので努力や苦労を必要としない喜楽は直ぐに消え去っていきますが、苦労や努力の伴う喜楽は自身の心掛け次第で永続します。

 それが認識出来れば、自己の人生を大きく充実させるには、永続性のある喜楽を持つことが必須であることが分かると思います。
 それでは永続性のある喜楽につながるものは何かということですが、それは教養です。

 確かな教養を持って技芸や仕事やボランティア活動などで自身の存在が承認されれば、自分の心がけ次第では永続性のある喜楽につながります。
 仏の慈悲のようにこちらを振り向いてくれなくても、一方通行の愛で満足出来るのであれば、愛に自分の人生を託してもいいでしょう。しかしそんなことが一般人に出来る筈がありません。
 一般人はお金に執着してもどうにもなりませんが、自分の存在が承認されるようになればお金も多く得れるようになります。残された手段は教養しかありません。

 教養は自分の心掛け次第でいくらでも高めて行くことができますので、自己の人生を大きく充実させたいと希望すれば、教養という確かな無形の財産を所有することです。
 私の弟子で男性顔負けに着付で頑張っている人がいます。その人達は当初から先生になりたいと思って来た人たちではありません。旦那は仕事人間でほとんど家にいないから、自分も退屈しのぎに何か始めようと思って始めた。それが人より上手に出来るようになって面白いから続けて来た。その延長線に現在があるという人ばかりです。
どんなものでも真面目に続けておればいつの間にか、人から称賛される確固たる無形の財産を持てるようになります。器用不器用や才能よりも、我慢強くやり続ける精神です。
 ノーベル賞を受賞された人や、有名アスリートの方々は、「始めた限りは諦めないで最後までやり通して欲しい」とコメントされています。それは始めたならば人に認められる程の確かな技芸や教養を所持するまでやり通してほしいということです。