人世は数式No4

人は物欲と性欲の二大欲望を有しています。これを満たした時は喜楽が得れることは確かです。

物欲は全てお金さえ有れば何の努力もなく解決することができますので、皆さんお金お金とお金に執着します。
 考えてみてください。現在サラリーマンの平均年収は500万円台です。平均値は平均よりも下の人がはるかに多いのが実態です。たとえ平均よりも多かったとしても、家のローンを払って、子供を大学まで行かせれば、稼いで来ている本人は幾らも自由に使えないでしょう。
 そんな状況でお金に執着して大きな喜楽が得れるでしょうか。
お金で得られる喜楽は刹那的で際限がありません。お金に執着しても惨めになるばかりで、何にも解決しません。
そういう虚しさを補ってくれるのは心しかないのですが、お金に不自由している人に限って心のあり方を疎かにしてしまうという、不思議な世の中になっています。
 次に性欲です。結婚をして性欲を外に求めるわけには行きませんので詰まるところは夫婦愛ということになります。
50歳を過ぎて、連れ合いと一緒にいるだけで楽しい幸せだという夫婦を、私は未だ嘗て見たことがありません。
新婚当時は一緒にいるだけで楽しく心がときめいていたものが、何時の間にかときめきは消え去ってしまい、一緒にいると文句ばかり言われる。用事ばかり言い付けられるので、うっとうしいから 一緒にいたくないという女性も少なくありませ。そうなるとセックスも男のしたい時だけになってし まいます。
 夫がしたいと思う時が頻繁であれば、夫婦は円満に推移するのですが、飽きが来ます。衰えも来ますので、稀にしか交わりはなくなります。それが一般的な夫婦の現実ではないでしょうか。
 そんな状態で愛によって喜楽を求めても無理でしょう。