成績の源泉


前回は子供の躾が学問の成績に大きく影響する。その関連性をご存じでない人が増えているのではないかと記しました。
学校の成績もスポーツも技芸もみな同じです。進歩にとって一番大切なのは集中力、我慢辛抱と言われる忍耐力、そして自主性です。
これは性格の一部であるということを理解することが肝要です。
「子供は親の鏡」「子供は親の尺度しか育たない」という格言があります。これは何を意味しているかといいますと、子供は親の性格を引き継ぐということです。
言葉を換えれば子供の性格は親によって作られていくということです。
これが分かれば親自身が確りして、集中力、忍耐力、自主性に優れた子供に育てることが重要です。
 子供の性格は幼児期にほとんど決まるといわれていますので、食事をする間はじっと座って我慢できる子供に育てるという躾も子供の性格育成には大切です。
 幼児期教育が大切ですが、その幼児期教育というのは幼児期から知識を植え付けるということよりも、性格育成教育ということが大切で、それは親自身しか出来ないのです。
 その性格育成教育には「可愛い子には旅をさせ」「愛の鞭」という言葉があるように、時には突き離し厳しく接するということが大切ですが、大抵の親は親自身の感情の儘に接している人がほとんどです。そういう親の甘さがすべて子供に悟られ、子供は子供なりに親を測りながら、子供自身が楽なように上手に生きていきます。そして親のそういう甘さをすべて引き継いで、「親の尺度しか育たない」といことになります。
 この年になりますとそういう理屈が明白に理解できるようになるのですが、残念ながら今は自分の子供を捕まえて説教をするということができない時代になってきています。
 昔は親や先生は絶対でしたから説教ができました。できても昔から聞いている振りをして実は聞いていない子供も沢山いましたが、中には真面目に聞いている子供がいて、少しは良い影響を受けて育つということができました。今は説教もできないという社会通念が出来上がってしまっています。
こういう風潮を作り上げたのも甘い親たちの責任ですね。