珍種桃山


上図の梅は日本で万博にしか存在しない梅だそうです。
樹種は桃山と言います。
花は梅には珍しい一重の花弁です。見た目は他の梅となんら変わるところはないのですが、そこにしか存在しないものを見れるのは嬉しいですね。
 世は無常と言います。梅と一括りに言ってしまえばそれまでですが、毎年同じところの梅でも時期や温度また樹木そのものの勢いや様々な条件が重なり合って、毎年同じ状態を見ることは絶対にできません。
私達が年々皺が増えて行くのと同じで花の状態も毎年異なります。
ですから既に行ったことのある所でも暇があれば毎年同じ所でも花見に行きます。

 樹木の状態は変わりましても背景図はそんなに極端には変わりません。
情緒のある花見をするには背景が大切ですね。
例えば京都の北の天満宮の梅です。神社の横には梅園があって沢山の梅が植えられていますが、梅梅だけでは情緒はありません。その点境内の梅はまばらに点在しているだけですが、背景に社殿があったりして趣があります。情緒は樹木の数ではないですね。
和歌山の南部梅林にも行きましたが実の栽培のための梅ですから、梅の木は沢山ですが白一色の梅梅という風景ですからあまり情緒はありません。
そういう点で言えば大阪城の梅よりも万博公園の梅林の方が情緒が感じられて癒されます。
どの樹木も懸命に頑張って花を咲かせてくれているのに人間は贅沢ですね。
人間に好き嫌いがあるように花見にも好きな所と気乗りのしないところがあります。
梅ちゃんごめんなさい。私は大阪城よりも万博の方が好きです。