映画「幸せになるための27のドレス」


 主人公の女性はブライダルの仕事をしています。
今までに26人の花嫁を送っています。その記念に26着のドレスを大事に保管しています。勤めているオーナーのことが好きで会社では妻のごとくに尽くしています。そんな主人公にはチャーミングな妹がいます。
その妹が失恋をして姉の家に転がり込んできます。
姉が思慕している社長はその妹の魅力に惹かれて結婚を申し込みます。
 オーナーの事が好きで今日まで尽くして来たのですが、妹の事でもあるし、オーナーの真意でもありますから仕方がありません。辛くて気が進みませんが二人の結婚式のための準備をします。
そんな中で妹はあまりのも破廉恥なことを平然とします。オーナーの前では猫を被って良い女を演じます。見るに見かねて妹の破廉恥ぶりを皆の前で暴露します。
それで縁談が壊れてしまいます。元々は自分が好きな人だったのでその思いのたけをオーナーに告げます。告げられたオーナーは自分も嫌いではないので抱きしめてキスをします。
だけどもピタット来ないのです。嬉しくないのです。オーナーの方もそうです。
彼女には最近付き合いだした男性の事が胸につかえているのです。自分は最近付き合いだした彼の方が好きなのだということをオーナーとキスをして確証を得たのです。それに気付いて彼のもとに走ります。それが自分が着る幸せの27番目のウエディングドレスにつながる話です。

 どうということのない男と女の話ですが、それを見ていてふと思いました。
男と女は互いに惹かれあい、一緒に暮らしたいと念じて懸命に努力します。
それが実現できないときは嘆き悲しみ落ち込んで、死にたいと思ってしまいます。
あんなに一緒にいて楽しかった、一緒にいるだけで幸せだった。そしてみんなに祝福されて一緒に暮らせるようになった。それなのに月日の経過とともに白けてしまいます。
別に嫌いになるわけではなかっても顔も見たくないという時がある。一緒にいるだけでときめくことはなくなってしまう。
 人は夫婦は空気のようなものというけれど、阿吽の呼吸で分かり合えているわけではありません。経済的に困らなければ直ぐにでも別れたいと思っている人は山ほどいます。それを分かって理解できていない人も沢山います。それで何が空気のようなものですか。
 このことを解決しなければ人生は真に楽しいものにはならないでしょう。一番身近にいる人が好きでなくて何故幸せになれるでしょうか。こういうことにすら留意しなくて我意を通す人が多いからそうなるのでしょうね。