舐められた外交

 日本の巡視船と中国漁船の衝突で身柄を拘束していた船長を検察の判断で処分保留のまま中国の抗議に屈する形で釈放してしまいました。
 海外ではこの問題に大変な関心をもって注視しているようで、韓国では「日中間の葛藤は日本の降参宣言で幕を下ろした」「日本経済が中国の報復措置にいかに弱いかを明示した。日本政府は国内の批判に直面するだろう」と報道しています。
 アメリカも日中間で解決すべきという姿勢だそうです。アメリカも今や中国との経済関係を考えると中国との摩擦は避けたいという姿勢です。
 こういう状況は今後も直ぐには改善される事は無いでしょうから、同盟国であるアメリカをあてにできないでしょう。
 その上に自動車産業では欠く事の出来ないレアアースという鉱石が中国に全面依存しているそうですから、ここは中国との摩擦を避けようという政治判断が働いたのだと思います。
 検察の独断と言っていますが外交上の事を考えるのは検察のする仕事ではありませんので政府からの指図があったことは明白です。三権分立と言いながらおかしな事です。

 結論としては今は長いものに巻かれろの決着です。その方が現段階では国益につながると言う判断でしょうが、尖閣諸島の領土権の問題は国民利益に影響する重大な問題です。
これを今この段階で世界に対して承認行動を取っておかないと、先に持ち越せば大きな禍根を残すことになってしまいます。
 何故尖閣諸島は日本の領土であることを堂々と主張しないのか。
 今回の事件をビデオで撮影をしているということであれば何故公開しないのか。
 世界は注目しているのですから、どちらに是非があるかの判断材料として公開すべきです。公開して中国が今の姿勢を崩さなければ世界から孤立するでしょう。
 国連で大金のバラマキを宣言してきたそうですがこんな弱腰では何にもならないでしょう。
舐められたら外交は旨く行かないのですが見ていて歯がゆいです。
ビデオを公開しろ。そこまで遠慮するような弱腰外交は止めよ。正しければ滅びようとも主張する勇気が無ければ舐められます。舐められれば国は滅びるよ。幕末の志士を思い出せ。