君に読む物語

何時に放映されたのでしょうか。レンタルDVDを借りて来て見ました。
 妻は認知症になり入院をしています。子供達は認知症は見分けが付かないのだから、一緒にいても仕方が無いから家に帰って来て下さいと父に言うのですが、妻の面倒を見たいから夫も同じ病院に入院して、暇を見ては妻を散歩に連れ出して妻に物語を読んで聞かせます。
 その物語は自分達二人が知り合ってから一緒になるまでの実話です。
それを読んで聞かせることによって記憶がよみがえり正気にもどったことがあるから、少しの時間でもそうなってほしいから飽くことなく同じ物語を読み聞かせるのです。
 
 そして映画は二人の若い時の物語へと入って行きます。
好きで好きで一時も離れたくないと愛し合った二人ですが、女性は富豪の娘で男は肉体労働者です。
身分の違いで二人は引き離されます。無理やり引き離されたのですが、彼は毎日一年間手紙を書きます。しかしその手紙は彼女のお母さんによって隠され彼女の手元には届きません。
 彼女は彼はもう自分の事を諦めてしまったものだと思い込み、新しい恋人が出来ます。その彼は実業家でお金持ちです。彼女の両親も大賛成で二人は婚約をします。
 結婚式を間近に控えたある日、初恋の彼が新聞に載っているのを見ます。その記事を見て心が動揺するのでキチットけじめを付けるために、今の彼に許しを得て逢いに行きます。
 逢ってからあんなに愛し合っていたのに何故何の連絡もくれなかったのと彼を責めます。
 彼は一年間毎日手紙を出したのに見ていないのかと言います。それを聞いてやはり彼は自分のことを愛してくれていたのだと分かり、以前の愛が蘇って二人は元の関係に戻ります。
 そこに母が連れ戻しに訪ねてきます。彼も同じ町まで迎えに来てホテルで待っていると告げます。許婚の彼の事も好きなのです。彼はお金持ちで元彼は労働者ですから、どちらを選ぶか悩み迷います。そして場面は元の病院のシーンとなり読み聞かせている場面に戻ります。
そうです初恋の彼を選んで結婚したのです。
お金よりも悔いが残らない、どちらがより好きかを基準に選んだのです。
 一般的には経済力最優先で選ぶのが通常ですが愛を優先させたのです。
 彼はお金持ちではありませんが、彼女が認知症を患ってからも付きっ切りで面倒をみています。結婚はお金よりも本当に優しい人と結ばれるのが理想ですよね。、
 
 現在でも女性の方はお金よりもそういう理想の結婚をしたいと念じている人が多いようにおもうのですが、男性は現実優先でロマンの持てない人が多いように思います。
力関係ばかりの中で苦脳しているからでしょうか。
 映画は理想の夫婦関係を描いていますが、現実にはそうでない夫婦の方が多いから見つめ直しなさいという警鐘でしょうね