形は心の現れ

                      マンサク

お顔は心の玄関で、形は心の現れと言われているように人の心はいくら隠して繕っていても必ず表出します。
学院運営をしてきまして付き合いが長くなってきますと、家に連絡をしなければいけないことが必ず生じます。
電話をした時に家の人が出ます。特に子供さんと言いましたも中学生以上の人のことですが、お母さんが学院に対して不平不満を抱いていたとしますと、子供さんにもお母さんの気持ちが伝わっていますので、応答がぶっきらぼうだったり暗かったりしますので、学院に対するお母さんの気持ちが好意的で有るか否かが直ぐに察しが付きます。
好意的であればお子さんの声も明るいし弾んだ声で応対してくれます。

 学院では皆さん方の技量を少しでも早く上達させるために発表会を行っていました。
お稽古事は着付けに限らず出来なくても生活に何の支障もありません。そんなものですから皆さんの意志に任せていたら遅々として上達しません。そのうちに難しいので止めて行きます。多くの人はそういうパターンで辞めて行きます。それを承知していて放置していたのでは責任が果たせませんので行事の有る時は強引に引っ張って出るように勧めます。嫌々であっても出ると決めれば恥を掻きたくないので必死で頑張るからです。

 それでもその日は約束があるからなどと様々に理由を付けて断る人がいます。何カ月も先のことなのですからその気になればどうにでもなる筈です。
 人は選択を迫られた時は、自分が大事と思っている、自分がそちらの方が楽しい、そちらの方が気が楽だと思っている方を必ず選択します。断る人は拒否することを正当化して言い訳をしてきますがどちらを大切に思っているのか、心が正直にそういう言い訳の形となって現れます。
 約束がある、法事だからなどと嘘と分かっていても二回は「ああそうですかそれは残念です」と言って見逃しますが、三回目には同じように断って来たらこちらから辞めさせました。
 何のためにお稽古をするのか。自分が今よりも何かを身につけて向上したいからです。
その根本からすれば向上させることを何よりも優先させなければいかません。
友達との約束よりもデートよりも折角貴重なお金と時間を費やしているのですから、自分自身の向上を優先させるべきです。
 人は自分の意志でドンドン前進できる強い意志を有していればマイペースで進めばいいのです。
しかしそんな人は稀ですから、何かあればそれに乗っかって自分を苛める事が自身の向上にとって大切です。
 それを嫌がって避けようとする人は絶対に向上はしません。駄目と分かっているから辞めて他の道を探したらと言ってやります。

 何をやってもその人の人間性がものを言うから、そんな人は他の道を探しても同じことの繰り返しですね。

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