(人生は登り坂No27)


会社を辞めて専門学校に行こうと思いましたがお金がありません。
働かなくても家で食べさせてもらえるというような経済状況の家ではありませんので、とりあえずはアルバイトをしなければということになりました。
阪神百貨店の屋上に子供向きの遊戯機や乗り物が設置してある遊び場があります。
そこでアルバイトをすることにしました。
そこには小さな事務所があって仕事が終わってからも使っていいと社長が言ってくださったので仕事が終わってから少し勉強などをしていましたが、何になりたいという具体的な目標のない勉強はそんなに身につきません。自分の気持ちを癒すパホーマンスにしかすぎなかったのです。
そうこうしているうちに歯痛に襲われました。我慢のできる痛さではありません。
あまりの痛さに唸っていると社長が親切に八階にある歯医者に連れて言ってくれました。
あんなに苦しんでいた歯痛も麻酔をして治療をしてもらいますと嘘のように痛みがとれました。
社長には親切にしていただきましたが、同じようなことがあれば困るので保険がある何処かに席を置いていかなければいけないなと思い再就職の場をさがしました。
馬鹿ですね。何かしたいことがあれば会社に席を置いておいて、そして準備をすればいいのに、若い時は、今の自分の気持ちしか考えなくて、好き嫌いが優先してしまうのですね。
現在でも右往左往している若者がいて、確かな人生設計のない人間は同じようなことをしてしまうの

ですね。私もその一人なのです。