時の流れ


         鳴尾浜から見る甲子園球場


時は流れ そして人生もとどまることなく進む
時は悠久に流れるが 人生の流れはやがて止まり忘れられて行く
仏教では朝露の如く消え去る命だと教える
だから色即是空、すなわちこだわるなという
こだわらなくても人の群れの中で生きていれば大いに影響をうける
影響を受けてもマイペースを貫ければ幸せだろう
それこそが仏だ、そんな生き方は此岸に住む我々にはできない
様々にこだわって苦難を生み出してしまう
誰のせいでもない己の欲望のせいなのだ
古希になって自欲は薄れてきたが世話を掛けたくないという
欲望は強くなる 特に妻に面倒を掛けたくないし悲しませたくない
それを思えばこの年になって結婚したことを少し悔いている
誤解をしてもらってはこまる、妻を愛しているからだ
大切な人に苦痛を与えてしまうのではという懸念からだ
そんなことを考えても仕方がない 必ず変事が訪れるだろうが
それまでは大切に尽くして行くことで勘弁してもらおう
尽くすと言っても経済力のない俺には大したことはしてやれない
ただお金は無くても気持ちのご馳走は何時も贅沢に振る舞える
そういう考えで若いときから生きてくればみんな幸せになれるのだが
その内に気持ちよりもお金という欲望に振り回されて夫婦の関係は崩れていく