総理の記者会見に思う

臨時国会が始まり首相の記者会見がありました。
総理は今後の意気回復のための事業とした林業の復興もその一つとして説いておられました。
 私の妻の田舎は愛媛の山奥です。父母が亡くなり山を放っておくわけにはいきませんで妻の弟がサラリーマンを止めて今は家に帰って山を見ています。
 ことしの3月に挨拶の為に妻と田舎に帰ってきました。
写真にあるように家も傾斜地に建てられている本当に山の中です。
周辺の山は広範囲に渡って妻の家の所有だそうです。
山には杉や桧が相当あるようですからこれからの見通しを聞きましたら残念だけど手がつけられないと言っていました。
 木を育てるには山の下草を刈らなければいけない。間引きをして日が当たるようにしなければいけない。枝打ちをしなければいけない。そして木を切り出には人力では駄目なので重機が必要である。
それをするには人手と経験者が必要である。そういう人を雇って木を切り出したとしても輸入木材と比較されて売れても安い。とてもじゃないが人件費や重機を購入した分を払うお金など出てこない。
 山には親が残してくれた木は沢山あるけれども、手を付ければ大赤字になってしまうから残念だけど手入れをしないで放ってある。これは自分の所だけでなく近隣の山を所有している人は全てだと言っていました。
 林業は絶望的だから山を利用して何か他の産業を興せないかと必死で考えていると弟は話していました。菅総理はそういう実情は分かって言っておられるのでしょうか。
 もし法人化させて少しででもコストを下げる仕組みを作ったとして、輸入木材と競争して成り立つように出来るという確かな確証があって言っておられるのでしょうか。
 総理が発言をするときは有識者に精査してもらって、確証のもてる話をしなければ、一国の総理としての品格と能力が疑われてしまいます。

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