我が国の誇れる文化


     八重桜 春の盛りに 際立ちて

 和倉温泉の加賀屋が台湾進出をするそうです。
加賀屋が日本古来の作法に則りおもてなしをしている。それが台湾の方々に大好評で、加賀屋を訪れる台湾の方が口コミで物凄く増えているそうです。
 台湾の方々の支持の多さに、このまま日本人の心をそのものまま持って行けば必ず成功するという確信のもとに台湾進出を決めたそうです。
 現地の人を採用しても着物を着せて、日本古来の旅館のもてなし方を指導して、日本の加賀屋のもてない方を変えないで経営すると言っておられました。

 日本には日本人が忘れている日本の素晴らしい文化があります。
外国人はそういう古来の日本の文化というものに大変な関心を示され、その素晴らしさに感嘆されます。
 日本人の勤勉さ優しさ真面目さ思い遣りや心配りは作法の原点ですから、外国人であっても本物に触れると、心が浄化されて心地よい気分になるのでしょう。

 例えば礼ですが、礼には立礼と座礼があります。
空手などでは吐く息の時が一番気が籠って力が出せますので、吐く息で攻撃をします。
100mの短距離では吐く息だけで一気に走りぬきます。一番力が入るからです。
 礼は吸う息で屈体をして、一番心の籠った吐く息だけ留めて、吸う息で体を起してきます。一番深く屈体をした時に心が籠るように吐く息だけ留めるのです。

 御飯を頂く時の作法も実に合理的な動きでまとめられています。全く無駄のない動きでまとめられていますので、それに慣れれば考えることなく手慣れ手慣れで最もスムーズにことが運べます。
何故そのように徹底した合理的な動きで纏められているのか。慣れれば作法に気をとらわれることなく進めて行けるからです。
 優秀な職人は次に何をするかを考えなくても進めて行く事ができます。その分気持ちにゆとりや余裕ができます。そのゆとりある心を器や食材や料理を作ってくれた人、また器や食材を与えてくれた自然の恵みに感謝を籠めて食事を頂く。そのために作法というものがあります。
 日本の古来からの作法は日本人の他者を思い遣る優しい心を形に表したものですから、外国人といえどもそれに触れれば心が伝わりますので、好評を得ているのだとおもいます。

 加賀屋は日本の加賀屋をそのまま持って行くと言われています。誠心誠意が凝縮された日本の作法という文化に誇りと自信を持っているのです。
 自分の国の文化に誇りと自信が持てなければ尊敬されません。この辺で西洋文化一辺倒になりかけているのにブレーキをかけて身辺を見直しては如何でしょうか。

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