一丸

 紅葉も 生きていてこそ 華となる

 現状の不景気が続けば当然のことながら 事業を縮小したり倒産したりして職を失う人やリストラの憂目に晒される人が出て来るだろうと思います。
 平成10年から自殺する人の数は倍増し3万2000人〜3000人の数で推移しています。その内男性の数が女性よりも倍でその中でも50才代の人が最も多いのです。

 生きるためには食べなければいきません。食べるためにはお金が必要です。そのお金は一般的には男性に依存しているのが世の姿ですから、職を失うという事は当人のみならず家族にとっての一大事です。
 家のローンはある、子供達の将来の為の教育という重大事も 大黒様である主人の肩にのしかかっている。それを考えれば自殺という事態に発展して行くのも無理のない事で、それが50代の男性の自殺数の多さを表しているような気がします。
 
 こんな憂目にあった時にどう対処し解決して行くかは奥さんの対応にかかっています。家族全員に降り掛かる重大事ですが、一番情けなく辛く苦しい
思いをされているのはご主人ですから、伴侶である奥さんが「お父さん大変だったね」「今日までよく頑張ってくれました。御苦労さまでした」「こうなってしまった限りはくよくよと考えても仕方がないことですから忘れましょう」「お父さんは責任を感じて苦しんでいるだろうと思いますがその苦しみは家族全員で背負って行くものですからこれからは一丸となって頑張って行きましょう」「私も働くし子供達にも理由を話して協力してもらうようにしますから」「皆で頑張れば食べて行くぐらいの事は何とでもなりますから心配しないで下さい」と奥さんからお父さんに言ってあげれば悩んで自殺する人も少なくなるのではないでしょうか。

 そうなった時に「お父さんこれからどうするのですか」と責め立てるような事を言う奥さんも少なくないと思います。一番辛いのはその言葉です。
 家族が一丸となれば何か生じても食べて行くぐらいはどうにでもなる筈がそんな時でも家族が一丸となれない家族も増えているように思います。

 会社でも家庭でも同様ですが、旨く行っている時は放っておいても全て旨く推移します。問題は何か不幸な事件が生じた時に家族が一丸となれるかという事です。そのためには私が何時も言っているようにお互いを大切に思い合って生活をして来たか否かです。